近銀点(読み)きんぎんてん(その他表記)perigalacticum

改訂新版 世界大百科事典 「近銀点」の意味・わかりやすい解説

近銀点 (きんぎんてん)
perigalacticum

遠銀点の対。個々天体が銀河系内で軌道運動をする際に到達しうる銀河中心にもっとも近い点。銀河系内には物質が広がって分布しているため,その重力場での軌道は,一般には閉じないで,銀河中心を囲むドーナツ状の領域内を埋めるようにずれていく。したがって,近銀点は1点とは限らない。銀河中心の近くでは物質の集中度が高いので,近銀点距離が小さいと,星団のような天体は,潮汐力によってしだいに破壊される。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

関連語 小平

百科事典マイペディア 「近銀点」の意味・わかりやすい解説

近銀点【きんぎんてん】

銀河系内で天体が軌道運動をする際に到達しうる,銀河系中心からの最小距離。一般に銀河系内では軌道運動は閉じた形にならず,銀河中心を取り囲むドーナツ状の領域内を埋めるようにずれていくので,近銀点は1点とは限らない。→遠銀点

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む