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追善物 ついぜんもの

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

追善物
ついぜんもの

日本演劇,音楽の用語。故人の供養または追憶のため上演されるものをいう分類名称。歌舞伎では追善狂言といい,延宝6 (1678) 年正月に死んだ大坂新町の遊女夕霧を追慕した夕霧狂言が有名で,その回忌ごとに上演された。浄瑠璃でも追善浄瑠璃といい,義太夫節では竹本筑後掾の『音曲百枚笹』や,竹本播磨少掾の『八曲筐掛絵 (かたみのかけえ) 』などが有名。河東節には『水調子』『秋の霜』など,地歌に『残月』『磯千鳥』など,山田流箏曲に『松風』などがある。能では追善能と称するが,成仏得脱の趣旨を盛った曲を演じ,あまり陰惨な内容の悲劇曲は避けられる。

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