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磯千鳥 いそちどり

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

磯千鳥
いそちどり

地歌・曲の曲名。菊岡検校作曲の京風手事物。箏の手付は八重崎検校。橘岐山作詞。長瀬勝男一が明治期に山田流に移曲し,臨終の枕辺で白勢検校に教えたといわれる。ままならぬ男女の仲を浜辺にわびしく鳴く磯千鳥に託して歌ったもの。不遇の娘お磯の心情を歌っているとも,彼女の追善曲とも伝えられる。前歌-手事 (ツナギ・マクラ・手事・中チラシ・本チラシ) -後歌という構成。中チラシには千鳥の鳴き声の描写がある。三弦は二上り (九州系では低二上り) で始り,手事で高三下り,後歌で高本調子。箏は平調子から,手事以降は中空調子。幾山検校作曲の『萩の露』のチラシが,この曲のチラシと合うように作曲されたことでも知られる。演奏会によく出され,追善曲としても演奏される。

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[日本酒・本格焼酎・泡盛]銘柄コレクションの解説

いそちどり【磯千鳥】

岡山の日本酒。酒名は、近くの浜が千鳥舞う風光明媚なところであったことに由来。純米吟醸酒本醸造酒などがある。酒質は淡麗。原料米は朝日、アケボノなど。蔵元の「磯千鳥酒造」は宝暦元年(1751)創業。所在地は浅口郡里庄町新庄。

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世界大百科事典 第2版の解説

いそちどり【磯千鳥】

地歌・箏曲の曲名。三弦は菊岡検校,箏は八重崎検校作曲。箏が華やかに活躍する京風手事物の一つ。作詞は橘岐山で,浜辺の千鳥に寄せて,不遇な女性の悲しみを歌っている。《源氏物語》の〈須磨〉から取材しているともいわれるが,確証はない。手事(てごと)のちらし部分に合わせるように,後に幾山検校が《萩の露》のちらしを作曲している。【久保田 敏子】

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大辞林 第三版の解説

いそちどり【磯千鳥】

磯にいる千鳥。浜千鳥。 [季] 冬。
海産の巻貝。貝殻は殻高1センチメートル 足らずの長方形の笠形で、三本の放射稜がある。アワビなどの殻に着生する。本州中部以南の暖・熱帯の沿岸に分布。
地歌・箏そう曲の曲名。京流手事物。原曲(地歌)は文化・文政期(1804~1829)、橘岐山作詞、菊岡検校作曲。箏の手付けは八重崎検校。

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