故人(読み)コジン

デジタル大辞泉 「故人」の意味・読み・例文・類語

こ‐じん【故人】

死んだ人。「故人を弔う」「故人となる」
古くからの友人。昔の友達旧友
「懐かしくなった―をうように」〈鴎外・妄想〉
[類語](1死者死人しにん死人しびと・死亡者・物故者亡き人亡き者犠牲者死傷者土佐衛門/(2面識顔馴染み顔見知り馴染み幼馴染み昔馴染み知人知り合い知己知音存じ寄り隣人旧友旧知旧識故旧古馴染み幼友達竹馬の友知る近付き

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精選版 日本国語大辞典 「故人」の意味・読み・例文・類語

こ‐じん【故人】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 昔の友人。古くからの友だち。古いなじみ。昔親しくつきあっていた人。旧知。旧友。
    1. [初出の実例]「郷心杳々切帰想、客路悠々稀故人」(出典:凌雲集(814)餞右親衛少将軍朝嘉通奉使慰撫関東探得臣〈嵯峨天皇〉)
    2. 「水口(みなくち)にて二十年を経て故人に逢ふ」(出典:俳諧・野ざらし紀行(1685‐86頃))
    3. [その他の文献]〔礼記‐檀弓下〕
  3. 死亡した人。物故した人。今は亡くなっている人。古人
    1. [初出の実例]「神亀五年戊辰大宰帥大伴卿思恋故人歌三首」(出典:万葉集(8C後)三・四三八・題詞)
    2. 「此の身旧宅に住して、名字既に故人(コジン)に通ひ、勅命を蒙むる事生前の面目に侍り」(出典:源平盛衰記(14C前)一六)
    3. [その他の文献]〔謝朓‐和王主簿季哲怨情詩〕
  4. 文章生(もんじょうしょう)の中で学識経験のゆたかな老大家耆宿(きしゅく)
    1. [初出の実例]「聞昔瀟湘逢故人、在今楽水詎為新」(出典:菅家文草(900頃)六・九日後朝、侍朱雀院、同賦閑居楽秋水)
  5. こじん(古人)
    1. [初出の実例]「故人 コジン 古老人 古人」(出典:易林本節用集(1597))

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普及版 字通 「故人」の読み・字形・画数・意味

【故人】こじん

旧友。旧知。〔史記、項羽紀〕みての騎司馬呂馬を見て曰く、(なんぢ)は我が故人に非ずやと。馬、之れに面(そむ)く。

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