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逆資産効果(読み)ギャクシサンコウカ

デジタル大辞泉 「逆資産効果」の意味・読み・例文・類語

ぎゃく‐しさんこうか〔‐シサンカウクワ〕【逆資産効果】

資産価値下落によって消費支出が抑制されること。→資産効果

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「逆資産効果」の意味・わかりやすい解説

逆資産効果
ぎゃくしさんこうか

債券や株式,不動産の資産価格の上昇物価の下落は,人々の保有する実質資産残高を増加させ,ストックの実質的購買力をも増大させる。それはまた人々の消費を刺激する。この効果を資産効果という。ところで 1985年から 89年の金融緩和期に,土地や株などの資産価格が大きく上昇した。これは,87年以降の内需拡大の一つの要因となったが,実際に新型の高級乗用車,大型テレビなどの消費の大型化・高級化志向を刺激する働きがあったと見られている。これを裏返すと,資産価格が下落した場合は,消費を減少させる効果,すなわち逆資産効果 (reverse assets effects) を持つと想定される。 89年には首都圏地価がやや下落し,90年に入るや否や,為替と債券に連動する形で株式も全面安となり,いわゆるトリプル安が生じた。こうした動向は逆資産効果を引き起こし,これまで内需を牽引してきた個人消費の冷え込みを引き起こした。

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