内需(読み)ナイジュ

デジタル大辞泉 「内需」の意味・読み・例文・類語

ない‐じゅ【内需】

国内需要。「内需拡大」⇔外需
[類語]需要特需民需官需外需軍需需給ニーズ自給与える

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

共同通信ニュース用語解説 「内需」の解説

内需

正式には国内需要と呼ばれ、国内総生産(GDP)を構成する要素の一つ。個人消費や企業の設備投資住宅投資といった「民間需要」と、政府による公共投資や公務員給料の支払いなどの「公的需要」に分かれる。内需の中でも個人消費がGDPの過半を占め、成長率を大きく左右する。もう一つの構成要素が外需(海外需要)で、輸出から輸入を差し引いて計算される。外国為替相場や海外経済情勢に加え、内需の強弱にも影響される。

更新日:

出典 共同通信社 共同通信ニュース用語解説共同通信ニュース用語解説について 情報

精選版 日本国語大辞典 「内需」の意味・読み・例文・類語

ない‐じゅ【内需】

  1. 〘 名詞 〙 国内の需要。⇔外需
    1. [初出の実例]「このうち内需向けは約八割七分の四千四百五十一万平方ヤールを占め」(出典:旅‐昭和二六年(1951)六月号・糸へん景気の町)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

知恵蔵 「内需」の解説

内需

内需は国内需要、外需は海外需要(=財貨・サービスの純輸出)の略。国内需要は民間最終消費支出(個人消費)、民間住宅投資、民間企業設備投資、民間在庫投資から成る民間需要と政府最終消費支出、公的固定資本形成(公共投資)、公的在庫投資からなる公的需要との合計である。国内総生産(GDP)は内需と外需との合計であるが、それぞれが経済成長(GDPの増加率)にどれだけ貢献したかを測る尺度が寄与度である。GDP増加率=内需寄与度+外需寄与度=内需増加額÷前期のGDP+外需増加額÷前期のGDP。国民経済計算(=国民経済計算体系)上の財貨・サービスの純輸出と国際収支表の経常収支は概念的には等しい。上記の式から、一定の経済成長率を保ち、国際収支の黒字を減らすには、内需主導の経済成長を実現する必要があることが分かる。なお外需とは商品輸出のみを指すこともある。

(本庄真 大和総研監査役 / 2007年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「内需」の意味・わかりやすい解説

内需
ないじゅ
domestic demands

国内需要のこと。国民所得統計上の用語で,民間最終消費支出 (個人消費) ,民間住宅,民間企業設備 (設備投資) ,民間在庫品増加,政府最終消費支出,公的固定資本形成 (公共投資) ,公的在庫品増加の7分野から構成される。これに外需 (経常海外余剰) を加えたものが総需要である。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

部分連合

与野党が協議して、政策ごとに野党が特定の法案成立などで協力すること。パーシャル連合。[補説]閣僚は出さないが与党としてふるまう閣外協力より、与党への協力度は低い。...

部分連合の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android