這渡(読み)はいわたる

精選版 日本国語大辞典 「這渡」の意味・読み・例文・類語

はい‐わた・る はひ‥【這渡】

〘自ラ四〙
① はってこちらからむこうに行く。はってむこうへのびる。また、はうようにして渡る。
書紀(720)神代上(兼方本訓)「果(はた)して大蛇(をろち)有り。〈略〉松栢背上に生(を)ひて八丘八谷(やをやたに)の間に蔓延(ハイワタレ)り」
※俳諧・おらが春(1819)「這わたる橋の下よりほととぎす」
② 歩いて渡る。歩いて行く。
蜻蛉(974頃)上「のりものなきほどに、はひわたるほどなれば」
③ そっと行く。忍びやかに行く。
源氏(1001‐14頃)野分「もののそばより、ただ、はひわたり給ふほどぞ、ふとうち見えたる」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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