通常戦力防衛構想(読み)つうじょうせんりょくぼうえいこうそう(その他表記)Conventional Defense Initiative; CDI

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「通常戦力防衛構想」の意味・わかりやすい解説

通常戦力防衛構想
つうじょうせんりょくぼうえいこうそう
Conventional Defense Initiative; CDI

非核防衛構想ともいう。最新の高度技術を満載して抑止力の高い通常兵器を開発することにより,核兵器への依存度を低くしていこうという NATOの防衛構想。冷戦時代の NATOの戦略は,東側の大規模な通常戦力による侵攻に対し,核の先制使用前提とした柔軟反応戦略を基本とし,同時にアメリカの核報復能力に基づく抑止力に多くを依存していた。それゆえ,核戦争によるヨーロッパ崩壊とアメリカの信頼性に対する不安が常につきまとった。冷戦の終焉を機に,1990年7月,NATOはロンドン宣言で戦略を転換した。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

貨幣 (名目) 賃金額を消費者物価指数でデフレートしたもので,基準時に比較した賃金の購買力を計測するために用いられる。こうしたとらえ方は,名目賃金の上昇が物価の上昇によって実質的には減価させられている...

実質賃金の用語解説を読む