通貨スワップ協定(読み)ツウカスワップキョウテイ

デジタル大辞泉 「通貨スワップ協定」の意味・読み・例文・類語

つうかスワップ‐きょうてい〔ツウクワ‐ケフテイ〕【通貨スワップ協定】

国・地域中央銀行が、緊急時に協定の相手国から外貨供給を受けるために結ぶ協定。例えば、自国通貨信用危機などで下落した際、中央銀行は外貨を売り、自国通貨を買うことで為替レートの安定化を図るが、通貨スワップ協定が結ばれていれば、十分な外貨準備高がなくても外貨売りが可能になる。協定では、供与された通貨の用途や返済期限などについても併せて取り決めを行う。通貨交換協定スワップ協定。→チェンマイイニシアチブ

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

知恵蔵 「通貨スワップ協定」の解説

通貨すわっぷ協定

複数の国の中央銀行間で結ばれる通貨安定のための協定。外貨不足や通貨危機などの際にあらかじめ定められたレートで相手国の通貨と自国の通貨もしくは国際通貨などを融通し合うことを内容とする。スワップ協定または通貨交換協定ともいう。
米国の中央銀行制度をつかさどる米連邦準備制度理事会(FRB)は、カナダ銀行、イングランド銀行、欧州中央銀行(ECB)、スイス国立銀行及び日本銀行とスワップ協定を締結している。また、日本財務省(外国為替資金特別会計)は、チェンマイイニシアチブ(CMI)に基づいて、2010年3月にASEAN(東南アジア諸国連合)諸国との多国間通貨スワップ協定を結んでおり、これとは別に日本銀行が韓国銀行と双方向のスワップ取り決めを締結している。

(金谷俊秀  ライター / 2012年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

ASCII.jpデジタル用語辞典 「通貨スワップ協定」の解説

通貨スワップ協定

通貨スワップとは、円と米ドル、米ドルとユーロなど、異なる通貨の元本や金利を交換する取引。「スワップ」とはもともと交換という意味。もともと金融機関同士で取引していたものだが、最近は個人向け金融派生商品にも取り込まれるようになっている。通貨スワップには、元本の交換を行なわず、金利部分のみ交換するクーポンスワップなどもある。通貨スワップは様々な方法で使われるが、企業などが資金調達のために債券を発行するときに、必要とする通貨と異なる通貨で債券を発行する場合などでよく用いられる。

出典 ASCII.jpデジタル用語辞典ASCII.jpデジタル用語辞典について 情報

今日のキーワード

お手玉

世界各地で古くから行われている遊戯の一つ。日本では,小豆,米,じゅず玉などを小袋に詰め,5~7個の袋を組として,これらを連続して空中に投げ上げ,落さないように両手または片手で取りさばき,投げ玉の数や継...

お手玉の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android