速度変調管(読み)ソクドヘンチョウカン(その他表記)klystron

翻訳|klystron

デジタル大辞泉 「速度変調管」の意味・読み・例文・類語

そくど‐へんちょうかん〔‐ヘンテウクワン〕【速度変調管】

クライストロン

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「速度変調管」の意味・わかりやすい解説

速度変調管
そくどへんちょうかん
klystron

クライストロンとも呼び,マイクロ波用真空管一種格子制御を利用する普通の真空管では,電子が陰極から陽極に達するまでに時間がかかるので,陽極電流は格子に加えられる超高周波 ( 109~1011Hz ) 電圧に追随できず,増幅発振は行えない。速度変調管はこの性質を逆に利用した超高周波増幅・発振用の真空管といえる。直進型と反射型とがある (→反射型速度変調管 ) 。直進型について説明すると,電子銃Kから出た電子は,加速されてまず2枚の入力格子を通る。入力格子は空洞共振器の一部をなし,結合ループ L1 を介して入力信号で励振されている。格子の間には軸方向に超高周波電界が加わるので,格子間の電子はそれに応じて加速または減速される (速度変調) 。入力格子を出た電子は,ドリフト (drift) 空間に入るが,この空間を走行している間に,あとから出た速い電子は先に出た遅い電子に追いつき,2枚の出力格子の間に入るときには,電子の密度が入力電界に応じて変化している (集群作用,密度変調) 。この変化を出力格子に結合した空洞共振器 L2 から取出せば,増幅された高周波電力が得られる。出力格子を励振して高周波エネルギーを失った電子流はコレクタ電極に集められる。

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改訂新版 世界大百科事典 「速度変調管」の意味・わかりやすい解説

速度変調管 (そくどへんちょうかん)

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百科事典マイペディア 「速度変調管」の意味・わかりやすい解説

速度変調管【そくどへんちょうかん】

クライストロン

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世界大百科事典(旧版)内の速度変調管の言及

【クライストロン】より

…速度変調管ともいう。1939年アメリカのバリアン兄弟Sigurd Varian,Russel Harrison V.により発明された極超短波帯(UHF以上)の増幅用真空管。…

※「速度変調管」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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