速見湯(読み)はやみのゆ

日本歴史地名大系 「速見湯」の解説

速見湯
はやみのゆ

古代における別府温泉郷の呼名。「伊予国風土記」逸文に、仮死状態になった宿奈古那命を救おうとした大穴持命が大分速見湯を下樋を使って伊予に湧き出させ、宿奈古那命を入浴させたところ、宿奈古那命はたちどころに息をふきかえし元気に地面を踏み歩くようになったという伝説が載せられている。この速見湯を引いて湧き出たのが、いわ湯すなわち現在の愛媛県松山市道後どうご温泉であると考えられている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android