道正村(読み)どうしようむら

日本歴史地名大系 「道正村」の解説

道正村
どうしようむら

[現在地名]富山市道正

常願寺川と神通川に挟まれた平地のやや東側、下飯野しもいいの村の北に位置する。紀州高野山の信耀坊道正が諸国行脚し、久安二年(一一四六)この地に覚順かくじゆん(現真宗大谷派)建立、開発を行ったのが村名の由来と伝える。戦国時代大村おおむら城主轡田豊後守の別邸がここに設けられ、重臣らも多く住んだという(楠家文書)。元和五年(一六一九)の三介組借米渡口覚(三辺家文書)に、富山御蔵での請取分として「飯野之内道正村」は一九俵とみえる。寛永一七年(一六四〇)の神尾直次等宛新川郡内知行所付状(神尾家文書)には高二八四石余、免四ツ一歩五厘とある。正保郷帳では高四五七石余、田方三〇町一反余・畑方四反、新田高六三石余。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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