遠賀庄(読み)おんがのしよう

日本歴史地名大系 「遠賀庄」の解説

遠賀庄
おんがのしよう

中世遠賀郡内に成立した庄園。郡名をとった郡名庄であることから、中世庄園一般にみられる四至の確定した領域型庄園ではなく、各地に散在する名の集合体である散在型庄園であったと考えられる。庄園成立の経緯や時期については明らかでないが、北部九州の場合、郡名庄は王家が庄園領主となる場合が多く、またその成立には国衙郡衙、大宰府などの関与があったとの指摘がなされている。文明一〇年(一四七八)八月日の仁和寺当知行・不知行所領文書目録(仁和寺文書/兵庫県史 資料編中世九)の御不知行御領目録のなかに「一結 遠賀庄」とみえており、最終的には京都仁和寺領(御室領)であった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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