郷市村
ごいちむら
[現在地名]美浜町郷市
興道寺村の北に立地。「若狭郡県志」は「市宮」(現市姫神社)の項で、「伝言、古斯処衆人会而立市、売買諸物、故号郷市村矣、蓋称市宮者、祭大市姫者也、九月八日有祭」と記す。「延喜式」(兵部省)に記される若狭国駅馬の「弥美」を伴信友は「若狭旧事考」で当地に比定している。弘治二年(一五五六)の明通寺鐘鋳勧進時入目下行日記(早稲田大学図書館蔵)に「廿二文、こいちにて夕めし」とある。永禄六年(一五六三)の朝倉氏若狭攻めのとき、国吉城籠城に加わった地侍のなかに当村の南部助之丞がいた(佐柿国吉城籠城記)。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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