都井睦雄(読み)とい むつお

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「都井睦雄」の解説

都井睦雄 とい-むつお

1917-1938
大正6年3月5日生まれ。岡山県津山市北方の西加茂村の人。小学校成績は優秀だったが家庭事情で進学できず,病身のため徴兵検査丙種とされ,自暴自棄になる。昭和13年5月21日祖母をはじめ村人30人を殺害し,猟銃自殺。22歳。「津山三十人殺し」として全国衝撃をあたえ,横溝正史の「八つ墓村」はこの事件ヒントになった。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の都井睦雄の言及

【津山事件】より

…現場が岡山県津山市に近い苫田郡西加茂村(現,加茂町)なので,この名がある。犯人の都井睦雄(1915‐38)は,元来,敏感・繊細で,祖母と姉を敬慕していたが,肺結核の罹患,徴兵検査の不合格,異性関係の挫折などから内面の葛藤が強まり,20歳ごろ自殺観念が生ずる。ついで,この観念を母体にして村人への復讐および殺人衝動が芽生え,周到な計画・訓練・予行ののち,ついに1938年5月21日午前2時,実行に移る。…

※「都井睦雄」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android