鄭思肖(読み)ていししょう(その他表記)Zheng Si-xiao; Chêng Ssǔ-hsiao

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「鄭思肖」の意味・わかりやすい解説

鄭思肖
ていししょう
Zheng Si-xiao; Chêng Ssǔ-hsiao

中国,初の隠士。福州連江 (福建省連江県) の人。字は憶翁,所南。初め大学上舎生となり,博学詞科に応じた。元軍の南宋攻撃の際,上書したが無視された。南宋が滅びると思肖と改名して宋室の趙氏を思う意をこめ,モンゴル語を聞くと耳をふさいで逃げ,また坐臥北向きを避けるなど終生徹底して元に抗し悲憤し,78歳で死去著書に江蘇省呉県の承天寺井戸から発見された『心史』がある。墨蘭画に巧みであった。

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世界大百科事典(旧版)内の鄭思肖の言及

【心史】より

…中国,宋末・元初の鄭思肖(1241‐1318)の著。滅亡した宋を思慕する詩文の集で,末尾の〈大義略叙〉は滅亡の経過を微細にしるす。…

※「鄭思肖」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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