鄭斉斗(読み)ていさいと(その他表記)Chǒng Che-du

改訂新版 世界大百科事典 「鄭斉斗」の意味・わかりやすい解説

鄭斉斗 (ていさいと)
Chǒng Che-du
生没年:1649-1736

朝鮮,李朝後期の学者,朝鮮陽明学派の祖。字は士仰,号は霞谷。慶尚道延日の人。鄭夢周の後孫に当たる。朱子学が全盛をほこり,異学異端視されていた陽明学を朝鮮で初めて本格的に研究し,江華島で李匡臣,李匡師らの少論派学者たちの間にその学統を開き,李朝末の李建昌,鄭寅普にうけつがれた。かたわら天文暦学,文字学,社会制度の研究に励み,〈虚〉〈仮〉を憎む〈実学〉を実践した。しかし代表作《存心》をはじめとする彼の全著作は,陽明学者なるゆえに当時は刊行されなかった。全集に《霞谷集》がある。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

関連語 小川

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む