日本大百科全書(ニッポニカ) 「酒造米」の意味・わかりやすい解説
酒造米
しゅぞうまい
清酒(日本酒)の醸造に用いられる米。酒米(さかまい)ともいう。酒造りに用いる米は、米麹(こめこうじ)の製造に用いるもと米と、発酵の原料となるかけ米がある。原理的にはどんな米でも清酒醸造の原料米に使用可能である。しかし、酒造米、とくにもと米は普通の飯米(90~92%白米)よりさらに精白の進んだもの(80%以下、ときには50~60%)を用いる。したがって精白しても砕けにくく、また麹菌のはぜ込(こみ)のよいものが酒造好適米(醸造用もと米)として特定されている。これらは一般に大粒で、米粒の腹部に心白(しんぱく)の多い品種群である。また炊飯後アルコールで急速脱水して製造したα米(アルファまい)が酒造米として一部用いられている。
[不破英次]