里夏見村
さとなつみむら
[現在地名]甲西町夏見
針村の東に位置。北を野洲川が西流し、南は山地。集落は村内を貫通する東海道に沿って街村をなす。針村との境を由良谷川が流れる。「和名抄」甲賀郡四郷の一つに夏身郷があり遺称地とされる。「興福寺官務牒疏」は同郷に光明寺があったとする。江戸時代に入り山夏見村と二村に分けられたと思われるが、夏見村一村で把握されることもある。天正一一年(一五八三)八月の浅野長吉知行目録(浅野家文書)に「なつミ」一千三〇〇石、同一九年四月の徳川家康知行目録写(大谷文書)には夏見とあり、高一千三二四石余。寛永石高帳に里夏見村とみえ高四九三石余、旗本渡辺領で以後幕末まで同じ。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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