石部(読み)イシベ

デジタル大辞泉 「石部」の意味・読み・例文・類語

いしべ【石部】

滋賀県湖南市地名。もと東海道五十三次宿駅。古くから石灰を産出した。磯部いそべともよばれた。

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精選版 日本国語大辞典 「石部」の意味・読み・例文・類語

いし‐べ【石部】

〘名〙
① 三個の賽でする賭博で、一が二つ、二が一つ出た時の賽の目。
洒落本・蚊不喰呪咀曾我(1779)「いしべにたつ矢もあるものを」
※雑俳・大福寿覚帳(1711‐16頃)「さてもねた事さてもねた事 いしべかとおもふてゐればどぢゃうじる」

いしべ【石部】

(石部鹿塩上(いそべかしおのかみ)神社があるところから呼ばれた) 滋賀県湖南市にある地名。東海道五十三次の、水口(みなくち)草津の間の宿駅。磯部(いそべ)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「石部」の意味・わかりやすい解説

石部
いしべ

滋賀県中南部、甲賀郡(こうかぐん)にあった旧町名(石部町(ちょう))。現在は湖南(こなん)市の西部を占める一地区。1889年(明治22)石部、西寺(にしてら)、東寺(ひがしてら)の3村が合併して石部村となり、1903年(明治36)町制施行。2004年(平成16)甲西(こうせい)町と合併、湖南市となる。旧町域は、野洲川(やすがわ)南岸、近江(おうみ)盆地谷口に位置し、南部は阿星(あぼし)山系で、山麓(さんろく)に中心集落が立地する。JR草津線(くさつせん)、国道1号が通じる。名称は、古代地名に由来。近世は東海道の宿場町として栄えた(石部宿は東海道五十三次の一つ)。古くから石灰を産出し、野洲川の砂利採取、交通条件のよいことなどから、コンクリート製造などの工場進出が目だつ。阿星山麓には和銅(わどう)年間(708~715)開基とされる常楽寺(西寺)、天平(てんぴょう)年間(729~749)開山の長寿寺(東寺)があり、常楽寺本堂、三重塔、長寿寺本堂は国宝に指定されている。

[高橋誠一]

『高橋良暢著『石部町史』(1959・石部町)』


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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「石部」の意味・わかりやすい解説

石部
いしべ

滋賀県南部,湖南市西部の旧町域。野洲川中流南岸に位置する。1903年町制。2004年甲西町と合体して湖南市となった。江戸時代は東海道の宿場町。京阪神や中京からの工場進出が著しく,コンクリート,機械などの工場が立地。東寺にある長寿寺の本堂,西寺にある常楽寺の本堂,三重塔は国宝で知られる。一部は三上・田上・信楽県立自然公園に属する。

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改訂新版 世界大百科事典 「石部」の意味・わかりやすい解説

石部 (いしべ)

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事典・日本の観光資源 「石部」の解説

石部

(滋賀県湖南市)
東海道五十三次」指定の観光名所。

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