重要財産委員会(読み)じゅうようざいさんいいんかい

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「重要財産委員会」の意味・わかりやすい解説

重要財産委員会
じゅうようざいさんいいんかい

「株式会社の監査等に関する商法特例に関する法律」(商法特例法)において,大会社またはみなし大会社の取締役が重要な財産処分などの決定を委任できる委員会。2005年の会社法制定に伴い廃止され,特別取締役制度に改められた。2002年の商法特例法改正により,大会社またはみなし大会社において,取締役 10人以上,うち 1人以上が社外取締役である場合,取締役の決議により取締役 3人以上で組織する重要財産委員会を設置し,会社の重要な財産の処分などについての決定を委任できることとなった。それ以前の商法の規定下では,重要な業務執行の決定権が取締役にあったため,取締役の人数の多い大企業では一部の上位取締役による常務会や経営委員会などの任意機関で行なっていたものを,制度化して,法的地位権限を明確にした。

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ASCII.jpデジタル用語辞典 「重要財産委員会」の解説

重要財産委員会

かつて商法で認められていた会社の機関。重要財産委員会は一定要件を満たした会社において、取締役3名以上で組織される委員会であり、「会社の重要な財産の処分や譲受」および「多額の借財」に関しての意思決定を行なう。コーポレートガバナンス強化の一環として導入された制度であるが、使い勝手が悪いという意見が多かった。そのため、この制度は2005年の新会社法において廃止され、その機能は「特別取締役」の制度に統括された。かつての重要財産委員は、新会社法が施工された06年以降、特別取締役とみなされる。

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