野幌部落史(読み)のつぽろぶらくし

日本歴史地名大系 「野幌部落史」の解説

野幌部落史
のつぽろぶらくし

一冊 関矢マリ子著 野幌部落会編 昭和二二年刊

解説 著者は作業の中途で急逝した関矢留作夫人で後を継いだ。明治一九年結成の新潟県北越殖民社の移住・開墾事業によって生れた現江別市内の農村五〇年の記録。社の経営資料や指導者の日記類(たとえば関矢孫左衛門「北征日乗」)を分析・記述したこと、徹底した民俗調査に基づく生活変遷の記述に成功したこと、しかも理論に偏らず、個人的資料と聞書による功労者略伝・古老物語の二章を設けていることなどによって、当時も現在もなお農村地域史の白眉と称される作品となり、道内市町村史・部落史等に影響を与えた。全三篇・約四八〇頁のうち一自然誌二八、二沿革誌三四一、三現勢資料九九の各頁構成で、戦時下(昭和一四年まで)の資料不足の中での現況分析も出色。昭和四九年復刻。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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