民俗調査(読み)みんぞくちょうさ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「民俗調査」の意味・わかりやすい解説

民俗調査
みんぞくちょうさ

民俗学の方法論的基底となる第1次資料の収集をいう。研究者が各地村落に出かけて,直接に村人からその伝承を収集する。かつては採集と呼ばれ,各地の民俗個別に収集されていたが,民俗調査は一定地域の民俗を包括的かつ相互関係を重視しながら収集することに主眼をおく。そのおもな方法は,面接観察である。面接は話者と呼ばれてきた被調査者から伝承を聞くことであり,観察は祭礼行事の様子,祀られている神仏などを観察して資料を収集することである。いずれも対象となる村落の人々の論理に立入って,民俗を理解しようとする調査態度が必要である。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android