野黒沢村(読み)のくろさわむら

日本歴史地名大系 「野黒沢村」の解説

野黒沢村
のくろさわむら

[現在地名]尾花沢市野黒沢

荻袋おぎのふくろ村の北、西流する野尻のじり川北岸に位置し、集落南北に走る羽州街道沿いに発達。北東寺内てらうち村、西は鷹巣たかのす(現北村山郡大石田町)北西芦沢あしざわ村。地内の諏訪神社は貞観一二年(八七〇)に「白磐神」とともに従五位下に叙された「須波神」(「三代実録」同年八月二八日条)とする説があり、付近には平安時代のものとみられる倒壊した石鳥居や板碑がある。また室町時代の作といわれる懸仏二面が奉納されている。なお当地は古代の野後のじり駅の所在地であったとの説もある。

元和八年(一六二二)山形藩領、寛永一三年(一六三六)幕府領となり、安政二年(一八五五)からは松前藩預地。正保郷帳では田方一六二石余・畑方一四石余。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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