知恵蔵 「量子カスケードレーザー」の解説 量子カスケードレーザー サブバンド間遷移を利用した新しいタイプの半導体レーザー。量子井戸などの量子閉じ込めにより新たに形成される電子状態をサブバンドと呼び、サブバンドにおける電子のエネルギーの変化を利用した発光や受光をサブバンド間遷移と呼ぶ。普通のレーザーでは電子と正孔の結合により発光するが、電子のみで発光可能。量子井戸を多段接続(カスケード)して1つの電子で何回も発光させることができる。将来は1〜50μm(マイクロメートル)の波長域全体をカバーすることが期待されている。 (荒川泰彦 東京大学教授 / 桜井貴康 東京大学教授 / 2007年) 出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報 Sponserd by