量子ドットレーザー(読み)リョウシドットレーザー

デジタル大辞泉 「量子ドットレーザー」の意味・読み・例文・類語

りょうしドット‐レーザー〔リヤウシ‐〕【量子ドットレーザー】

量子ドット技術を応用した半導体レーザー従来レーザーに比べ、高効率で消費電力が低く、温度依存性が少ないという特徴をもつ。光通信の高速大容量化、レーザー発振器の小型化を可能とするほか光子一つずつ放出できることから、量子暗号通信への応用が期待されている。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

知恵蔵 「量子ドットレーザー」の解説

量子ドットレーザー

量子ドット中の電子を用いた半導体レーザー。日本で発明された。ナノテクノロジー進展により、10nm(ナノメートル)近く立体構造形成が可能になってきた。この構造の中では、電子の波は3次元的に閉じ込めを受け、運動自由度がなくなる。このような量子ドットを半導体レーザーの発光部(活性層)として用いると、その特性を飛躍的に向上させることができると期待されている。21世紀の半導体レーザー。

(荒川泰彦 東京大学教授 / 桜井貴康 東京大学教授 / 2007年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

今日のキーワード

ドクターイエロー

《〈和〉doctor+yellow》新幹線の区間を走行しながら線路状態などを点検する車両。監視カメラやレーザー式センサーを備え、時速250キロ以上で走行することができる。名称は、車体が黄色(イエロー)...

ドクターイエローの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android