朝日日本歴史人物事典 「金窪行親」の解説
金窪行親
鎌倉幕府の侍所司で,北条氏の被官。建仁3(1203)年の比企氏の乱では,北条氏の側について戦う。翌元久1(1204)年には,北条義時の命令で比企氏の残党を追捕した。建保1(1213)年の泉親衡事件では謀反人安然法師を尋問し,国々の守護へ謀反人追捕の命令を伝え,北条義時から事件に加担した和田胤長の旧屋敷地を,安東忠家と共に拝領した。同年5月の和田合戦では首実検に臨席し,合戦の記録を整理している。また勲功賞として,陸奥国金窪を拝領し,さらに侍所司となる。承久1(1219)年には,駿河国で挙兵した阿野時元を討った。
(永井晋)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報