釜利谷(読み)かまりや

日本歴史地名大系 「釜利谷」の解説

釜利谷
かまりや

[現在地名]金沢区釜利谷町

久良岐くらき郡の西南隅に位置する。東は谷津やつ村、北は中里なかざと村・氷取沢ひとりざわ(現磯子区)、西は鎌倉郡上野かみの(現戸塚区)、南は六浦社家分むつらしやけぶん村・六浦平分むつらひらぶん村・六浦寺分むつらてらぶん村、鎌倉郡とうげ村に接する。赤井あかい宿しゆく坂本さかもと三ヵ村を併せた呼称中世には蒲里山・蒲利谷・釜里谷・釜利屋とも記す。

嘉元三年(一三〇五)四月二八日の瀬戸橋造営棟別銭注文案(県史二)には「一貫三百十文 蒲里谷分」とみえる。正慶元年(一三三二)二月一六日の称名寺長老剣阿宛金沢貞将書状(同書)には「武蔵国六浦庄富田今者称蒲里谷」とあり、下総国下河辺しもこうべ庄内赤岩あかいわ郷・信濃国石村いしむら郷とともに不輸地として寄進されており、かつては富田とみた郷と称する北条氏直轄領であったことが知られる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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