鈑戸村(読み)たたらどむら

日本歴史地名大系 「鈑戸村」の解説

鈑戸村
たたらどむら

[現在地名]大山町鈑戸

大山北麓鈑戸山(五一五・一メートル)北麓にあり、西は赤松あかまつ村。大野おおの池に発する鈑戸川が北流、大山道(坊領道)が通る。鈑戸山南麓に支村種原たねばらがある。鈑戸山の南麓は火砕流が堆積して針葉樹林地帯が多いが、北麓は山の後背地で火砕流は堆積せず水田が開かれている。村名は地内滝の下たきのしたで鑪が営まれたことにちなむとされ、鈑戸の熱鉄ねつてつさんとよばれる石像も残るが、製鉄遺跡は発見されていない。

近世には大山領で汗入組に属した。享保四年(一七一九)の徳川氏朱印状では高二五〇石余(鳥取県史)。延享三年(一七四六)の御巡見様手鑑(吉川家文書)によれば高のうち年々水流荒五石余・畑一八石余、新開高三一石余。家数四〇・人数一七五(男八八・女八七)、牛七三・馬五。天保三年(一八三二)の大山領郷村高帳(県立博物館蔵)では新開高一〇六石余、山林四ヵ所。慶応四年(一八六八)の大山領書上帳(遠藤家文書)では物成高一二一石余、家数五七・人数二三二(男一二〇・女一一二)とあり、同年の御領内村々古新高免定等書写(同文書)では種原分を除く高二七二石余、本坊西楽さいらく院納の物成二二石余、免は五ツ二厘、新開免二ツ四分。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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