鈴木邦治(読み)スズキ クニジ

20世紀日本人名事典 「鈴木邦治」の解説

鈴木 邦治
スズキ クニジ

昭和・平成期の福祉活動家 元・山形点訳赤十字奉仕団委員長。



生年
明治32(1899)年1月14日

没年
平成10(1998)年3月9日

出身地
山形県

学歴〔年〕
山形師範卒

主な受賞名〔年〕
吉川英治文化賞〔昭和44年〕

経歴
旧制中学や女学校の体育教師で、青年団に剣道を教え、バスケットボールでは県の役員も務めた。せき髄炎のため両足が不自由になり、43歳で退職、第二次大戦中は病室で過ごす。将棋の駒などを彫りながら生計をたて、51歳のときから通信教育で点訳を学ぶ。それを機に県立山形盲学校で無償で点訳書を作る奉仕団に参加、無料の通信教育を開き、点訳家の養成にも尽力。点訳した602冊は山形盲学校と県立点字図書館に収められている。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「鈴木邦治」の解説

鈴木邦治 すずき-くにじ

1899-1998 昭和後期-平成時代の福祉活動家。
明治32年1月14日生まれ。山形第二高女の体育教師をしていたが,昭和17年脊髄腫瘍のため両足が不自由になる。27年から点訳をまなび,図書の点訳奉仕をつづけた。おおくの人に点訳技術をおしえ,28年山形点訳赤十字奉仕団を結成。44年吉川英治文化賞。平成10年3月9日死去。99歳。山形県出身。山形師範卒。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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