…そのなかで最も生産が盛んで広く世に知られたのが,尾州の有松絞であった。有松絞の年譜によれば寛永年間(1624‐44)に紅や紫の色染絞が始められ,延宝年間(1673‐81)には大名絞,杢目絞,手綱絞などの技法を組み合わせた文様絞が考案され,文化年間(1804‐18)には養老絞や筋絞,新しい手綱絞の工夫,1850年(嘉永3)には鈴木金蔵によって養老影絞,竹田利三郎により白影(しらかげ)絞が考案されるなど,めざましい発展を遂げた。これらは有松の店頭でおもに売られたが,隣の鳴海(なるみ)の宿場でも販売されたため,鳴海絞とも呼ばれた。…
※「鈴木金蔵」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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