最新 地学事典 「鉄アルミナ富化作用」の解説
てつアルミナふかさよう
鉄アルミナ富化作用
ferrallitization
高温・多湿の熱帯気候下で,塩基類や珪酸が溶脱し,鉄やアルミニウムの酸化物が相対的に富化する土壌生成作用。熱帯気候下では,土壌有機物は表層で分解されるため浸透水中には可溶性有機酸を含まず,浸透水のpHは中性ないし弱アルカリ性となっている。この条件下で塩基類および可溶性メタ珪酸が溶脱作用を受ける。しかし,鉄やアルミニウムは中性付近では不溶性のため残留。遊離のアルミニウムは結晶化しギブサイトとなる(アリット化)。このような鉄やアルミニウムの相対的集積に対して,地下水中に含まれる可溶性の鉄,アルミニウムの移動集積によって富化することを絶対的集積といい,プリンサイトの生成と関係があると考えられている。従来,ラテライト化作用という用語が鉄アルミナ富化作用と同義に用いられてきたが,現在ではラテライト化作用という用語は,プリンサイトが硬化してラテライト皮殻が形成される過程に限って用いる。
執筆者:永塚 鎮男
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

