ラテライト化作用(読み)ラテライトかさよう(英語表記)laterization

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ラテライト化作用」の意味・わかりやすい解説

ラテライト化作用
ラテライトかさよう
laterization

高温,多湿の熱帯・亜熱帯地方にみられる酸化鉄酸化アルミニウムに富んだ土壌を形成する作用。このような地方では,風化分解作用が激しく岩石中のケイ酸は水に溶けて流失するのに対して,鉄やアルミニウム溶解流失しないでそこに集積し,鉄やアルミニウムの含水鉱物に富む土壌 (ラテライト) がつくられる。この作用は雨季乾季の交互するモンスーンやサバナ地方によく発達する。しかしラテライトの成因は必ずしも上記のような風化作用によるものではなく,地下水からの水酸化物の沈殿によるという説もあり,ラテライト化作用という言葉のもつ意味には問題点がある。

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