長柄桜山古墳群(読み)ながえさくらやまこふんぐん

国指定史跡ガイド 「長柄桜山古墳群」の解説

ながえさくらやまこふんぐん【長柄桜山古墳群】


神奈川県逗子市桜山・三浦郡葉山町長柄にある前方後円墳。県南東部、相模(さがみ)湾に面した三浦半島西岸の付け根付近の丘陵上に立地。海岸から約1km内陸側の丘陵上に1号墳が、そこから海岸側へ約500m離れて2号墳が所在する。1号墳は標高約120mの地点に立地し、主軸北東から南西に置いて前方部を南西に向けており、全長90mで、遺物はくびれ部を中心に壺形埴輪(はにわ)や円筒埴輪土師器(はじき)が出土した。2号墳は標高約100mの地点に主軸を東西に置き、前方部を西に向けており、墳丘の全長は約88mで、埴輪や土師器の特徴から、いずれも古墳時代前期の4世紀に相前後して築造されたと推定される。2基の古墳がある三浦半島は、東京湾口をはさんで房総半島と対面し、『古事記』に記されたヤマトタケルの東征説話の海上ルート上にあたると推定される。当時の関東と畿内(きない)を結ぶ交通や南関東の地域の政治情勢を考えるうえで重要であることから、2002年(平成14)に国の史跡に指定された。JR横須賀線逗子駅から京浜急行バス「葉桜」下車、徒歩約5分。

出典 講談社国指定史跡ガイドについて 情報

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む