長高し(読み)たけたかし

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「長高し」の意味・わかりやすい解説

長高し
たけたかし

日本文学において美的理念を表わす語。本来は『日本書紀』雄略記にあるように,身長などが高い意だったが,平安時代から素朴で壮大な美を表わす語となった。「歌のたけを好み」 (『古来風躰抄』の藤原経信評) のように「たけ」の語も同様に用い,また「遠白し」も近い美である。中世以降は歌体の一つとされ,長高体 (様) の名が歌論書のなかにみられる。連歌においても重んじられ,『吾妻問答』では二条良基の時代の連歌について「句の様も長高く」と記している。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

2022年度から実施されている高校の現行学習指導要領で必修となった科目。実社会や実生活で必要となる国語力の育成を狙いとし、「話す・聞く」「書く」「読む」の3領域で思考力や表現力を育てる。教科書作りの...

現代の国語の用語解説を読む