(読み)ラン

デジタル大辞泉 「闌」の意味・読み・例文・類語

らん【闌】[漢字項目]

[音]ラン(呉)(漢) [訓]たける たけなわ おばしま
盛りになる。盛りをやや過ぎる。たけなわ。「闌夜」
(「」と通用)てすり。おばしま。「闌干

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

普及版 字通 「闌」の読み・字形・画数・意味


17画

[字音] ラン
[字訓] しきり・さえぎる・ふせぐ・たけなわ

[説文解字]
[金文]

[字形] 形声
声符は柬(かん)。柬に(練)(れん)の声がある。柬は、固く(ふくろ)の上下を括(くく)りとめる形。〔説文〕十二上に「門の(さへぎ)りなり」とあり、門にわたして、出入を遮る木をいう。建物のてすりとするものを闌干(らんかん)、出入の禁を犯すことを闌出闌入という。金文字形は間と柬とに従う。

[訓義]
1. 門にさしわたす木、しきり、おばしま、かまち。
2. さえぎる、ふせぐ、とめる。
3. たけなわ。
4. すぎる、あせる、くれる、つきる、おそい、おとろう、うしなう、まばら。
5. 濫と通じ、みだりに。

[古辞書の訓]
名義抄〕闌 サフ・サハル・ウトシ・ツクス・タケナハタリ・タカシ・カタシ・シツム・シヅカ・オロソカナリ・タケヌ・ヌキタリ 〔字鏡集〕闌 タケナハナリ・オロソカナリ・ツキテ・ウトシ・サワル・タチヌ・ツクス・サイキル・シヅカナリ・タカシ・シヅカ・サフ・ツルル・スギタリ

[声系]
〔説文〕に闌声として(蘭)・・瀾・爛など六字を収める。は〔広韻〕に至ってみえ、後起の字である。

[語系]
闌・(欄)・lanは同声はまた牛馬の蘭圏の意に用いる。は闌の動詞的な字。濫lamは声近く、「みだりに」の意に通用する。

[熟語]
闌遺闌垣・闌干闌檻闌魚闌轎闌圏闌珊闌散闌残・闌時・闌出闌暑闌夕闌単闌殫・闌入闌畔闌牢
[下接語]
宴闌・勾闌・更闌・歳闌・酒闌・秋闌・春闌・燭闌・星闌・夢闌・夜闌

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android