防人の歌(読み)さきもりのうた

精選版 日本国語大辞典 「防人の歌」の意味・読み・例文・類語

さきもり【防人】 の 歌(うた)

  1. 広義には、防人の役において、防人やその家族たちの作った歌。狭義には、防人たちの作った歌。広義での作は、「万葉集」巻一四および巻二〇に、長歌一、短歌九七首が収録されている。家族との離別の悲しみや生活の苦しさなどを詠じた歌が多い。拙劣な点も見られるが、民衆生活感情がうかがわれ、上代東国方言の資料としても貴重である。
    1. [初出の実例]「防人歌」(出典:万葉集(8C後)一四)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

戒厳令

一般的には指定地域で、国の統治権の全部または一部を軍に移行し、市民の権利や自由を保障する法律の一部効力停止を宣告する命令。戦争や紛争、災害などで国の秩序や治安が極度に悪化した非常事態に発令され、日本...

戒厳令の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android