日本大百科全書(ニッポニカ) 「防犯ベル」の意味・わかりやすい解説
防犯ベル
ぼうはんべる
burglar alarm
不法侵入者の阻止、ならびに犯罪予防を目的として設置されるベル。一般に高音量のベルが採用され、侵入者への威嚇と、異常事態発生の通報とを兼ねている。ベルの始動には手動押しボタン式と自動式とがあり、いずれも停止復帰の処置をしなければ鳴動し続けるようになっている。
自動式には、扉の開閉によるもの、隔壁破壊などの異常振動によるもの、または赤外線の遮蔽(しゃへい)、高周波、超音波、温度などの環境の物理的変化を検出するセンサーによるものなどがある。また、これらを複合して採用する場合もある。とくに重要な施設では、外部電源の停電時にも応動できるよう、蓄電池回路、予備発電機回路を備えるのが普通である。
[越野一二]