阿古父尉(読み)あこぶじょう

精選版 日本国語大辞典 「阿古父尉」の意味・読み・例文・類語

あこぶ‐じょう【阿古父尉】

  1. 阿古父尉〈奈良県 天川社蔵〉
    阿古父尉〈奈良県 天川社蔵〉
  2. 〘 名詞 〙 能面一つ。「小牛尉」に次ぐ上品な老人を表わす面。「遊行柳」「天鼓(てんこ)」などの前ジテに用いる。〔書言字考節用集(1717)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の阿古父尉の言及

【能面】より

…先行芸能のなかで成立した翁系の諸面を別にすると,(1)尉,(2)鬼,(3)男,(4)女,のように大別するのも一つの方法である。(1)の尉面では小尉(小牛尉),阿古父(阿瘤)(あこぶ)尉,朝倉尉,笑(わらい)尉,皺(しわ)尉などが典型的な型で,石王兵衛の創作した石王(いしおう)尉,三光坊の三光尉などがこれに加わる。(2)は口を開いた阿(あ)形と,閉じた吽(うん)形に分けることができ,前者には飛出(とびで)の,後者には癋見(べしみ)の諸面があり,年たけて威力のある悪尉の諸種もここに入れてよいであろう。…

※「阿古父尉」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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