宝谷村(読み)たからだにむら

日本歴史地名大系 「宝谷村」の解説

宝谷村
たからだにむら

[現在地名]日南町宝谷

北流する宝谷川の流域に位置し、同川は東流する印賀いんが川に合流する。東と北は大宮おおみや村に接する。「伯耆志」によると、備後三次藩の藩士治郎右衛門夫妻が荒廃した当村を訪れ、宿を請うた老人に勧められて開拓を行い、男子三人が分家して一村を興し、治郎右衛門家は井上姓を私称したという。井上先祖日記(井上家文書)は元禄一二年(一六九九)榎垣内えのきがうち村の太四郎が当村の開発を行ったとし、寛永元年(一六二四)備後三谷みたに(現広島県神辺町)の浪人井上次郎右衛門は太四郎方の養子となっていたとする。


宝谷村
ほうやむら

[現在地名]櫛引町宝谷

黒川くろかわ村の南東、月山麓の丘陵地帯を占め、田沢たぞう川と相模さがみ(松根)川の上流域にあたり、集落は月山泥流中の小盆地に位置する。地内を天保てんぽう堰が貫流する。寛永元年庄内高辻帳に村名がみえ、高八二石余。正保郷帳では田方七〇石余・畑方一一石余、水損有・はえ山有の注記がある。弍郡詳記では高八三石余、免五ツ六分。慶応二年(一八六六)の櫛引通高辻(鶴岡市郷土資料館蔵)では家数一八、小山守一人。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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