阿為神社(読み)あいじんじや

日本歴史地名大系 「阿為神社」の解説

阿為神社
あいじんじや

[現在地名]茨木市安威三丁目

阿威あい山の中腹鎮座。天児屋根命ほか三神を祀り、「延喜式」神名帳島下しましも郡「阿為アイノ神社鍬靫」に比定される。旧村社。苗森いなもり明神ともいい、社伝によると藤原鎌足の勧請という。鎌足と当地の関係は「日本書紀」皇極天皇三年正月一日条に中臣鎌子(鎌足)神祇伯に任命されたが、再三固辞して病気を理由に三島みしまに退いたことがみえ、鎌足は当初摂津阿威山に葬られたともいう(多武峯略記)。「新撰姓氏録」(摂津国神別)に「中臣藍連」の名がみえ、天児屋根命一二世の孫大江臣の後裔とされている。藍連は安威付近を本貫地としたとみられるので、式内阿為神社は藍連らの氏神社とする説もある(特選神名牒)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android