安威村(読み)あいむら

日本歴史地名大系 「安威村」の解説

安威村
あいむら

[現在地名]茨木市安威一―四丁目・西安威にしあい一―二丁目・南安威みなみあい一―三丁目・東安威ひがしあい一―二丁目・安威・耳原みのはら三丁目・十日市とおかいち町・山手台やまてだい一―五丁目など

福井ふくい村の東にあり、南半は平地で北半は標高一〇〇メートル前後の丘陵地。村の東を安威川が南流する。「和名抄島下しましも郡安威郷に比定される。「日本書紀」雄略天皇九年二月一日条に、宗像むなかた(現福岡県宗像郡)采女を姦した凡河内直香賜が三島郡藍原あいのはらで捕らえられて殺されたとあり、また継体天皇は三島藍野あいの陵に葬られたという。藍原・藍野の地名は安威村から耳原村・太田おおだ村にかけた安威川流域の称とみられる。「新撰姓氏録」(摂津国神別)には当地を本貫としたと考えられる中臣藍連の名がみえる。中世には安威庄として推移。

慶長一〇年(一六〇五)の摂津国絵図に安威村がみえ、元和初年の摂津一国高御改帳には幕府領で北見勝忠預の「あい村・十日市村」一千石と、片桐貞隆預の「安威庄・桑原」五二六石余が記される。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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