阿蘇品郷(読み)あそしなごう

日本歴史地名大系 「阿蘇品郷」の解説

阿蘇品郷
あそしなごう

[現在地名]一の宮町三野

近世の野中のなか村の小村である阿蘇品周辺の郷名と思われる。治承二年(一一七八)三月一三日の阿蘇社宮師僧長慶譲状案(阿蘇家文書)によれば、青龍しようりゆう寺供僧長慶が亀法師丸に譲った所当田のなかに「一所阿蘇品一丁二段三丈」とみえる。元徳元年(一三二九)から始まる阿蘇社の造営時には料木などの諸賦課を課せられ(同二年一月一四日「阿蘇社造営料木第三箇度切符写」同文書)以後も造営・神事の際には諸役を負担している。建武三年(一三三六)三月一一日の阿蘇社領郷村注文写(同文書)に、渋河兵庫助が沙汰する北郷中に「一所三十町 阿蘇品郷」とみえる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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