陶工必用(読み)トウコウヒツヨウ

デジタル大辞泉 「陶工必用」の意味・読み・例文・類語

とうこうひつよう〔タウコウヒツエウ〕【陶工必用】

江戸時代中期の陶工画家尾形乾山著作。乾山自筆と伝わり、作陶方法などを記している。元文2年(1737)3月に書かれ、さまざまな人物の手を経て三井財閥池田成彬所蔵となり、世に知られるようになった。江戸伝書

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の陶工必用の言及

【尾形乾山】より

…しかし享保(1716‐36)のころ江戸に下向し,寛永寺領入谷で窯を開き,37年(元文2)には下野(しもつけ)(栃木県)佐野に招かれて作陶した。また同年《陶工必用》(江戸伝書),《陶磁製方》(佐野伝書)の2冊の陶法伝書を著している。【河原 正彦】 関東時代の乾山は,作陶と並んで絵画制作に精力を注いだ。…

【野々村仁清】より

…73年(延宝1)ころ家督を嫡男安右衛門(襲名して2代清右衛門)に譲り,晩年には尾形深省(乾山)に陶法を伝授したらしいが,94年(元禄7)ころには没したものとみられている。なお乾山への陶法伝書は乾山自筆の《陶工必用》に写しが収められ,仁清の陶法を知る重要な資料である。【河原 正彦】。…

※「陶工必用」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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