隅屋屋敷(読み)すみややしき

日本歴史地名大系 「隅屋屋敷」の解説

隅屋屋敷
すみややしき

[現在地名]加計町加計

加計市街の入口、ようろ川の永代えいたい橋を渡ったところにある。隅屋は屋号で、姓は佐々木氏であるが、現在は加計氏。鉄山経営をもって知られた。万治三年(一六六〇)本郷ほんごう新町の町割に際し、五軒口を買受けて屋敷地とし、加計村内の香草かぐさからここに移った。

「国郡志下調書出帳」や「加計万乗」(隅屋文庫蔵)によれば、加計隅屋の遠祖遠江の佐々木氏で、先祖富貴丸五郎が南北朝の戦乱を逃れて隠岐より香草に移住し、「其地之林叢を伐採し田宅を拓営」(同書出帳)したという。やがて、毛利氏の支配下に入り、弘治元年(一五五五)元就が陶晴賢を破った厳島合戦などにも従ったが、慶長五年(一六〇〇)毛利氏の防長移封により帰農した。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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