隠岐(読み)おき

精選版 日本国語大辞典 「隠岐」の意味・読み・例文・類語

おき【隠岐】

島根県北東部、隠岐諸島全域を含む郡。かつての山陰道八か国の一つ。昭和四四年(一九六九隠岐郡に統合されるまでは、知夫(ちぶ)海士(あま)・穏地(おち)・周吉(すき)の四郡に分かれていた。古くからの流刑の地で、後鳥羽上皇後醍醐天皇などの配流があった。大山隠岐国立公園一部隠岐島

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デジタル大辞泉 「隠岐」の意味・読み・例文・類語

おき【隠岐】

旧国名の一。現在の島根県隠岐諸島にあたる。隠州いんしゅう

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世界大百科事典 第2版 「隠岐」の意味・わかりやすい解説

おき【隠岐】

島根県北東部,日本海に浮かぶ諸島。ほぼ円形の島後(どうご)と南西の知夫里(ちぶり)島,中ノ島,西ノ島(この3島を島前(どうぜん)という)の4島のほか,約180の小島からなる。かつて島後は周吉(すき),穏地(おち)の2郡,島前は知夫,海士(あま)の2郡に分かれていたが,1969年4郡を合併して全域を隠岐郡と改称した。島後(242.8km2)には西郷町布施五箇都万つま)の3村,島前には知夫里島(13km2)に知夫村,中ノ島(32.1km2)に海士町,西ノ島(56.5km2)に西ノ島町があり,面積は合計約348km2。

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旺文社日本史事典 三訂版 「隠岐」の解説

隠岐
おき

島根県北東部の日本海上にある諸島
山陰道に属する下国 (げこく) (令制での国の等級一種)。国府は周吉 (すき) 郡西郷町。島前 (どうぜん) (3島),島後 (どうご) の4島からなり,4郡に分かれる。古代から罪人遠流 (おんる) の地とされ,承久の乱で後鳥羽上皇,元弘の変で後醍醐 (ごだいご) 天皇が配流。鎌倉時代には近江の佐々木氏一族が出雲と隠岐の守護を兼ね,南北朝以後山名氏・京極氏・尼子氏・吉川氏などの支配を経て,江戸時代松江の松平氏の預り領となった。

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世界大百科事典内の隠岐の言及

【島根[県]】より

…面積=6706.70km2(全国19位)人口(1995)=77万1441人(全国46位)人口密度(1995)=115人/km2(全国43位)市町村(1997.4)=8市41町10村県庁所在地=松江市(人口=14万7416人)県花=ボタン 県木=クロマツ 県鳥=オオハクチョウ中国地方の北西部に位置する県。東は鳥取県,南は広島県,南から西にかけては山口県に接し,北は日本海に臨み,日本海上の隠岐諸島を含む。
[沿革]
 県域はかつての出雲,石見,隠岐の3国全域にあたる。…

【牧畑】より

…同じ土地がときには作物の作付けに,ときには牛や馬の放牧に利用され,農耕と放牧とが交替で転換する粗放的な土地利用法は,かつては対馬,種子島,屋久島などでも粗放畑作である焼畑段階の一異型として不完全ながら行われていた。しかし,これが規則正しい順序で整然と行われたのは,隠岐島だけであって,そこではヨーロッパ中世の三圃制に類似の耕牧輪転農法が行われた。そして一般には,隠岐におけるような耕牧輪転農法を牧畑式または牧畑と呼んでいる。…

※「隠岐」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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