永代(読み)エイタイ

デジタル大辞泉 「永代」の意味・読み・例文・類語

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精選版 日本国語大辞典 「永代」の意味・読み・例文・類語

えい‐たい【永代】

  1. 〘 名詞 〙 ながい年月。とこしえ。永世。ようだい。
    1. [初出の実例]「其御布施料、限永代、本公験并譲状等相副加、永度進已了」(出典:法隆寺文書‐九・永承五年(1050)一二月九日・大和国法隆寺千夏譲状)
    2. 「四匁する物を、四匁するといふては、永代(ヱイタイ)人の気にはいられず」(出典:浮世草子・傾城禁短気(1711)六)
    3. [その他の文献]〔旧唐書‐鄭覃伝〕

永代の語誌

鎌倉~南北朝時代の文書では、「えいたい」「ゑいたい」と仮名書きされた多数の遺存例のほかに、「早稲田大学所蔵文書‐貞応三年九月六日・ふつめうゆつり状案」に「やうたいおかきて、ししそんにいたるまで、りゃうちすべし」とあるように呉音でよむ形も並び行なわれたようである。


えい‐だい【永代】

  1. 〘 名詞 〙 江戸初期、当時の通用銭を、標準貨幣である永楽銭に換算すること。
    1. [初出の実例]「おもてへかかりたる算用に、永代という銭積りあり〈略〉。永楽銭にては、何銭が今の通用銭何ほどに充(あたる)といふこと成べし」(出典:随筆・閑田次筆(1806)三)

よう‐だいヤウ‥【永代】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「よう」は「永」の呉音 ) =えいたい(永代)
    1. [初出の実例]「やうたいをかきて、ゆつりあたうるところ也」(出典:相良家文書‐文保二年(1318)四月二六日・尼妙阿譲状案)

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