隆房卿艶詞絵巻(読み)たかふさきょうつやことばえまき

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「隆房卿艶詞絵巻」の意味・わかりやすい解説

隆房卿艶詞絵巻
たかふさきょうつやことばえまき

藤原隆房小督との悲恋を歌った『艶詞』を絵巻としたもの。 13世紀後半の作。紙本白描,1巻。文化庁蔵。巻頭に『艶詞』中の長歌を書写し,2人の出会いから帰らぬ恋を神仏に祈ろうとする北野詣でまでを5段の絵に描く。彩色を用いない白描画態で,画中には長歌の一部を葦手 (→葦手絵 ) で書込んでいる。白描やまと絵のなかでもすぐれて抒情的な作品

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