精選版 日本国語大辞典 「隠売女」の意味・読み・例文・類語
かくし‐ばいじょ‥バイヂョ【隠売女】
- 〘 名詞 〙
- ① 江戸時代、売春婦をいう。江戸新吉原など公許の遊郭に抱えられた遊女、および街道の旅籠屋(はたごや)に認められていた一定数の飯盛女(めしもりおんな)以外で、売春を行なった女。俗に夜鷹、比丘尼(びくに)、ころび芸者、惣嫁(そうか)、ぴんしょ、茶屋女などともいう。御定書では、隠売女は新吉原へ交付され、二年の年季を勤めさせた。隠し遊女。売女。かくしばいた。
- [初出の実例]「自今隠売女一切差置申間敷候」(出典:徳川禁令考‐後集・第一・巻七・寛政元年(1789)七月二二日)
- ② 江戸時代、売春のこと。公許を受けていない女に売春をさせたり、公認されていない場所で売春すること。
- [初出の実例]「上州湯宿村に而隠売女いたし候女とも蝦夷地江可差遣哉」(出典:徳川禁令考‐後集・第三・巻二一・寛政一三年(1801))