隼村(読み)はやぶさむら

日本歴史地名大系 「隼村」の解説

隼村
はやぶさむら

[現在地名]牧丘町隼

窪平くぼだいら村の南、南流する笛吹川つつみ川が合流する地点より下流右岸に位置する。東は小屋敷おやしき(現塩山市)、西は岩手いわで(現山梨市)。東西一町余・南北一五町余の南北に細長い村(延享二年「村明細帳」山梨県行政文書)。「甲斐国志」は村名の由来を「鎌倉ノ頃椚ノ大樹アリ、隼ノ巣ヲ為シ、献之ニ名鳥ナリトテ村名ヲ給ヘリ」と記す。永禄三年(一五六〇)一二月一七日の武田信玄印判状(桑原彦次家文書)に隼とみえ、国内七ヵ所に命ぜられた漆納入一六〇盃のうち二〇盃を分担している。隣接する西保にしぶの五〇盃と合せ両地域で半数近くを負担しており、有数の漆生産地であったと考えられる。

慶長六年(一六〇一)検地帳(県立図書館蔵)によると、反別は麦田五町三反余・上田三町六反余・中田一町七反余・下田三反余、上畑二反余・中畑二反余・下畑三反余・下々畑一畝余で、漆九束・桑一一束、屋敷九三四坪。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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